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宝石箱

私には2つ年上の姉がいる。

子どもの頃の姉は
「おとなしくていい子」と言われており
いつも可愛がられていた。

私は
「落ち着きがないメチャクチャな子」と言われ
私はいつも怒られて殴られていた。

「なんであんたばっかりこうなの!」
「おねえちゃんは○○なのに・・・」

私はいつも比べられていた。

「お姉ちゃんはかわいい」「私はかわいくない」

「お姉ちゃんは頭がいい」「私はバカだ」

「お姉ちゃんはしっかりしている」「私は抜けている」


「お姉ちゃんはものを大切にする」

「私は・・・すぐに壊す」

------------------------

遡ること 28年ほど前 
親から 私達に小物入れが与えられた。

大きさは直径10センチぐらい。
姉はピンクの菱形、私は赤のまん丸。
表面を レースやナンチャッテ真珠で飾った 
その存在自体が宝石ではないか と思うような
とてもキレイな箱だった。

初めて目にする 宝石箱を
私はずっと眺めていた。

3日もしないうちに
私は箱の表面に並んでいる真珠が 
ほしくてたまらなくなっていた。
箱ではなく、この手にほしい・・・

「1こ 取ってみよう!」

思い立った私は
真珠をひとつぶ 指でつまんで
グリグリと引っぱった。

引っぱっても取れないので、ねじってみた。

真珠は少しずつ動き始めた。

・・・

もうちょっとで外れそう

・・・

更に力を加えたその時

・・・

「パーン!!!」


部屋の中に 白い玉が
バラバラになって弾け飛んだ。

私の手には 
糸を引いた小さな玉がひとつぶ。

足元には 
レースまでちぎれ ボンドの黄色く丸い跡や
土台のプラスチックがむき出しの 
見るも無残なボロボロの箱。


・・・頭の中が真っ白になった。


飛び散った真珠をかき集めて 壊れた箱に入れ
二段ベッドの自分の布団の下へ隠した。

母に見つからないように・・・

夜、壊れた箱をそぉっと取り出した私は 
布団の中で泣いた。

宝石箱の事は 二度と口にしなかった。


--------------------------

姉のところへ遊びに行くと
今でも 棚の上に そのピンクの小物入れが飾ってある。

色褪せていてレースが少しほつれてはいるけれど
中のアイテムが入れ替わりながら、28年間現役である。

行くたびに 小物入れを確認している私がいる。

----願った通り、手に入れたのに
      全然嬉しくなかった記憶------

自ら記憶を呼び起こして 不快になっているのだ。


あの出来事には 
何が隠されているのだろう?


ただひとつ、気づいているのは
それを呼び起こすのが
姉の宝石箱ではなく
宝石箱を壊して隠した私自身なのだ 
という事。

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